経済同友に掲載されたエッセー

投稿日2013/07/01

経済同友2013年6月号(公益社団法人経済同友会発行)にエッセーが掲載されました。
就活問題はできるところから解決しよう!」です。

 この問題は、600万社、1200大学・短大が関与する大市場で起きています。現実的に考えると、経済団体が旗を振っても、「ヨーイドン」ですべてが変わることは不可能です。そうであれば、企業、業界ベースでできることを実行に移すべきでしょう。

①「こんな学生を採用する」と表明する
現在のエントリー方式は多くの学生に門戸を開放していますが、矛盾が顕著になっています。数十人しか採用しない会社に数万人もの学生がエントリーできるのは正直異常です。そこで、語学力、留学体験、コンテスト入賞歴、大学指定など、企業は採用基準を明確にしてはどうでしょう。「コミュニケーション能力」などという曖昧な基準は、凡庸な学生に「自分も大企業に入れる」という幻想を持たせるだけです。

②既卒採用を本格化する
4月一括採用は企業にとって採用計画が立てやすい仕組みですが、採用枠に漏れた学生は人生が狂ってしまいます。そこで、既卒生の採用枠を大きくしたらどうでしょう。留学や海外ボランティアをする学生が増え、企業も多様な人材を獲得できます。

③中小企業を組織化する
真の就活問題は大企業ではなく「中小企業と学生のミスマッチ」です。知名度、発信力が劣り、人材不足の中小企業は、業界などグループで学生を募るべきです。多くの学生を中小企業に就職させる私の大学はこのような機会を待望しています。

④大学と企業共同で「コープ教育」に取り組む
就活問題は、「大学の教育は実践的でない」「企業は教育の邪魔をしている」と、企業と大学の間で責任転嫁が起きやすい構図です。そこで、米国の「コープ教育」が参考になります。これは産学連携による実践的なキャリア教育を大学一年生から始めるものです。

 就活問題は経済団体や政府審議会などで議論すれば足りるものではありません。企業、大学の間で現場に即した話し合いを蓄積することが重要だと思います。


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